解散



 


男同士でのんびりホットバスに入るJとカイト。


J「カイト、俺アパート解散しようと思ってるんだ。」

カイト「え?」




 

カイト「本気なのか?」

J「うん。クレアが卒業して、春になったら・・・って考えてるんだけど。」

カイト「そっか・・・。」

J「お前の意見聞きたくてさ。」





 

カイト「実は俺も、そろそろヴィクトリアと二人でここを出ようかって話してたんだよな。」

J「同棲すんのか?」

カイト「うん。前から新居探しはしてたんだけど、なかなかいいのが見つかんなくて。」

J「そっか。」

カイト「春に解散なら、そろそろ本腰入れて家探ししねーとだな。」



 


J「ごめんな。急かすみたいで・・・。」

カイト「いや、いつかはこうなることだし。てか、お前はいいのか?」

J「・・・・・。」







 


カイト「もうみんな気づいてるって。お前がクレアちゃんのこと好きなの。」

J「・・・・。」

カイト「本人たちだけだぞ。もういいじゃん。」

J「よくねぇよ。」

カイト「頑固だな・・・。」

J「あぁ・・・・頑固なんだ。」




 


カイト「後悔することになるかもしれねぇぞ。」

J「もうとっくにしてるよ。」

カイト「・・・・。」

J「自分の気持ちを押し付けるだけが愛じゃないだろ・・・。」

カイト「辛くない・・・・わけねぇよな。」

J「辛いけど・・・・今は一緒にはなれねぇ・・・・。」




 

その晩、Jは全員をリビングに集めた。
アメリカに受験に行ってるクレアを除いて。









 


J「春になったらこのアパートを解散しようと思う。急なことで・・・みんなにはホントに申し訳ない。」












マリア「春って・・・・いつ?」

J「4月。クレアが大学行ってから。」

マリア「そう・・・・。」

J「ごめんな。」

マリア「ううん。Jが決めたことですもの。」










J「兄貴は、どうするんだ?また旅に出るのか?」

K「いや、マリアと同棲する。」

マリア「え?」

K「そのためにそろそろ物件探そうと思ってたんだ。」

マリア「そうなの?」

K「うん。マリアには家決まってから話そうと思ってた。」

マリア「Kちゃん・・・。」

J「そっか。」




 


ヴィクトリア「カイトから聞いたよ。私たちももう物件探しははじめてるから、大丈夫。」

J「うん。」

ヴィクトリア「Jくんは、どうするの?」








 


J「この家は両親に返す。俺は一人暮らしはじめるよ。」

ヴィクトリア「そう・・・。」

J「一人で住むにはでかすぎるしな。この家を返すのはまだあと1年期限あるんだけど、もう早めに引き渡そうと思ってる。」







 


カイト「クレアちゃんには、内緒にするか?」

J「・・・・そうだな。そうしてくれ。」

カイト「わかった。」

J「なにも思い残すことがないように、送り出したいんだ。」

カイト「・・・・そうだな。」








クレアがアメリカから帰国した。
アパートに戻るとすぐにJの部屋を訪ねる。


クレア「J、入っていい?」

J「どうぞ。」











J「おかえり。聞いたよ。受験行ってたんだろ?」

クレア「うん・・・。Jには、受かってから伝えたかったから。内緒にしててごめんね。」

J「どうだったんだ?」

クレア「合格した。」

J「そっか。お前なら大丈夫って信じてたよ。」




 


クレア「私、アメリカの大学に行く。」

J「そっか。いい決断だな。」

クレア「J、いままでありがとうね。成績が上がったのもJのおかげだよ。」

J「お前ががんばったからだろ。よくやったな。」









クレア「Jは・・・・あの人と付き合うの?」

J「・・・・あぁ。実はもう付き合ってるんだ。」

クレア「・・・・そうなんだ・・・・。」

J「お前も向こうでいい男見つけろよ。」

クレア「・・・・・うん。」





 


J「それで、いつ発つんだ?」

クレア「卒業式が終わったら、すぐ。」

J「そうか。もう準備しとかないとな。」

クレア「そうだね・・・。」




 


クレア「J・・・・・。」

J「ん?」

クレア「・・・・・・・・なんでもない。」

J「・・・・・うん。」








クレア「じゃあ、行くね。」

J「あぁ。疲れてるだろ。早く寝ろよ。」

クレア「うん。おやすみなさい。」

J「おやすみ。」





 


クレアが部屋を出て行った。
Jはその背中を見つめていた。








 

J「・・・・さよなら、クレア。」






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